刷り込み

もやもやっと、小じっかりとした相場が続いています。
ある程度下がれば、またすぐに買われてきます。
このリズムの繰り返しです。

コロナウイルスによる経済への打撃は相当なもので、たしかに徐々に経済活動は再開されていますが、株価がこんなに高いのはおかしぃという声も大きいのも事実です。

その声の中には、かならず、「日銀と年金が株を買っているからだぁあ!」

というのが、けっこう多いのです。

日銀と年金が株を買っているというのは、もちろん間違いではありません。
ですが、これらが買うから株価が上昇するというのは、間違いです。

もともと、この間違った信仰は証券会社のセールストークとして、「日銀が買うから日本の株価は上がります、安泰です」とか、「年金が買うから・・・」
という言葉が繰り返されてきたことで、よく物事を知らない人たちに刷り込まれて信仰されてしまったということだと思います。

実はこの3日間で面白いデータが取れたのが、冒頭の株価チャートです。

これは、2020/05/13から2020/05/15までの3日間のTOPIXの日中の値動き(5分足)です。
日中というのは、9:00~15:00(お昼休み有)の株式市場が開場している時間です。

この3日間は、どの日も日銀のETF購入が同じ額だけ行われています。
いま日銀のETF購入はTOPIX型のほうが多くなっていますので、TOPIXの株価チャートを出していますが、日経平均でも同じ形です。

どうですか?
3日間、それぞれ同じ額を日銀が買い入れているにも関わらず、
三様の値動きだというのが、キレイにわかるかと思います。
で、3日間通してみれば値が下がっているのがわかるかと思います。

13日は終始上昇
14日は前場横ばいから後場終始下降
15日は前場下降から後場上昇で、もとに戻る

どうです?
おもしろいでしょう。

ちなみに、下記は、この3日間の日銀買い入れ額と東証1部の売買代金です。
日銀の買い入れ額は東証一部売買代金の概ね4%ほどです。
もちろん、ひとつの団体の買い量としては、べらぼうな量ですが、全体としてみたら、このくらいなのです。
はたして、株価を上げることにどの程度の影響があるのか?という量だというのがわかるかと思います。

2020/5/13
日銀ETF購入金額 1,005億円+12億円=1017億円
東証1部売買代金 2兆3290.16億円

2020/5/14
日銀ETF購入金額 1,005億円+12億円=1017億円
東証1部売買代金 2兆1578.23億円

2020/5/15
日銀ETF購入金額 1,005億円+12億円=1017億円
東証1部売買代金 2兆1444.32 億円

なんか、この3つはおんなじニオイに思えるのは、私だけでしょうか?

PCR検査増やせ論、陽性率がぁ論
日銀が買うから上がる論
日本の財政破綻論

 

 

 

それにしても、いつになったら、セミナーの再開ができるのか・・・・

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