そもそも、株ってなに?

株というのは、企業活動にとって、なくてはならないものです。株式会社の発明は、人類史上、最大の発明とも言われています。まずは、株式会社の仕組みをサラっと理解しましょう。

株を発行している企業を、株式会社といいます。企業が、事業を始める為には、まず、会社を設立する資金や、事業を始める為の初期投資が必要です。簡単な例にしましょう。

パン屋さんを、貴方が始める為には、まずなにが必要でしょうか?まず、お店が必要です。お店を買うか、借りるかしないといけません。次に、パンを焼くための設備が必要です。パンの材料も必要、パンを並べる、陳列ケースや棚、お皿、お客さんの持ち帰り用の袋や箱、あっ!レジも用意しなきゃ!ああ、広告もしなきゃ!!!!!!!!といういうように、商売をする為には、なにからなにまで準備しないといけません。いったい、どれだけのお金が必要なんでしょう?しかも、まだ、パンを売る準備の段階ですから、パンの売上が全くないのにです。

さて、困ってしまいましたが、途方にくれることはありません。

株式会社の仕組みが、貴方を助けてくれます。会社の準備資金や事業資金を調達する為に、発行するのが「株」なのです。

会社は、「株券」を発行し、出資者や投資家に売ることにより、設立資金や、事業資金を手にいれることができるのです。

つまり、ある会社が、一万円の株を、1000株発行して、それを何人かの出資者に、すべて売れれば、1000万円の資金が手に入るということなのです。この資金を基に、事業を始めることができるのです。しかも、株の発行によって集めたお金は、銀行からの借入金とは違い、返済の義務がありません。もちろん、タダで?お金を手にれた訳ですから、会社にも、義務が発生します。株券を発行したことにより、会社には、出資者に対して、利益を還元しなくてはならないという義務、出資者には、出資したお金が戻らないというリスクが発生します。株を買った出資者は、株主と呼ばれ、出資したお金が戻らないかもしれないというリスクと引換に、いくつかの、出資した会社に対する権利が与えられます。株主は、出資した金額、つまり買った株数に応じて、配当という形で、会社から利益の分配を受けることができます。また、株主総会という、経営会議の場では、会社の経営方針等についての意見を述べたり、それについて、賛成したり反対したりする権利(議決権)が与えられます。これらが、株主の利益になる訳です。つまり、株主になるということは、出資したことによって、会社の経営に参加する経営者の一員になることと言えるわけです。

そして、もう一つの株主のメリットは、株をいつでも、転売することが可能だということです。(譲渡禁止の契約を結んでいる場合は除く)つまり、自分が買った値段よりも、高く買いたいという人が現れれば、その人に売ることによって、売買益を手に入れることができるのです。もちろん、売ってしまえば、株主としての権利は、買った人に移ります。

高く売れる為には、会社の経営状態が良くて、がんがん利益を上げて、配当をたくさんくれるということでなければ、誰も高い値段で買おうと思ってくれませんし、売らないとしても、会社の利益がでないと、株主への配当はありませんから、良い会社になるように、株主も経営者達を応援するのです。

 

 

================================================
当内容は、拙書「はじめての株式投資100問100答」からの抜粋記事です。
許可無く本内容の一部または全部を転載、流用及び複製を禁じます。
================================================

タイトルとURLをコピーしました