【株式投資便利帳】インカムゲインとキャピタルゲインって?

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Q:株で利益を上げる方法として、インカムゲインとキャピタルゲインの二つがあると、聞きましたが、どういうことなのでしょうか?
どちらが、得なのでしょうか?

A:株式でいうところの、インカムゲインとは、配当や、株主優待です。
一方キャピタルゲインとは、売却益、つまり、買値よりも、高く売ったことにより得られる売却益をいいます。

配当は、前項に述べたように、ある時期に、株式を持っていると、配分される会社の利益で、会社の経営状態により、配当される金額が変わります。

概ね、2%程度が平均的なところです。

おおい会社になると、5%程度の配当を貰える場合もあります。

銀行預金金利が、ほとんどつかないということを考えると、極めて高い利回りと言えますね。

そのため、預金をする代わりに、株を買って、配当をもらったほうが、よっぽど良いのではないか?と考えてしまいますが、そう簡単には、いかないのです。

なぜなら、ご存知の通り、株は値段が変動します。多いと一日のうちに、4~5%も変動することもあります。

例えば、1000円で1000株、100万円で買った株式の配当が、20円だったとします。

もらえる配当は、1000株ですから、20円X1000株=20000円です。

そして、現在の株の値段も1000円だとすれば、20000円の利益になるわけですが、もしかすると、値下がりしていて、800円になっているかもしれません。

せっかく、配当で20000円もらったところで、株式の価値としては、800円しかないのですから、800円X1000株=80万円、つまり20万円も損していることになります。

もちろん、また1000円まで戻れば良いのですが、その保証はどこにもありません。配当でもらえる金額よりも、値幅の変動の方が、はるかに大きいのです。

逆のことを考えると、1000円で1000株買った株が、1200円になりました。配当は変わらず20円だとすると、この場合は、20円x1000株=20000円の配当と、200円x1000株=20万円の利益となり、この時点で、売却すれば20万円の利益と、20000円の配当がもらえる訳です。

もう、気がつかれたかと思いますが、インカムゲイン、つまり、配当や、株主優待で得られる利益などは、キャピタルゲイン、つまり売却益で得られる利益からみたら、ごくごく少ないものなのです。

高度成長時代のように、右肩上がりの状況であれば、長期において、株式の上昇が見込まれますから、長期保有で株の値段も上がる、配当ももらえるということになりますが、現在は低成長の時代となっていますので、株の値段は、右肩上がりということはありえません。

株を買うタイミングを間違えると、配当以上に株の値段が下がるという可能性の方が高いのです。

そして、前項で述べたように、配当権利落ち直後は、配当分は株の値段が下がります。

ですから、株式投資というのは、インカムゲインを狙うものでは、ないのです。安く買って、高く売る、もしくは、高く売って、安く買うということから、キャピタルゲイン(売却益)を狙うものと考えてください。

その結果、配当や、株主優待がオマケとしてついてくる、ということです。

株式投資がブームになってくると、配当だけに着目して、どう考えても高い株価であるのに、配当がこんなにもらえますといって、買いをあおる行為が、証券会社のセミナーや、書籍などに見られるようになります。

株式投資について勉強していれば、だまされることはないのですが、いつでも、初心者の方が、こういうのに騙されて高値で買わされてしまうのが現実です。

正しい、株のやり方を覚えて、キャピタルゲインとインカムゲインの両方で儲けられるようにしていきたいですね。

 

 

 

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当内容は、拙書「はじめての株式投資100問100答」からの抜粋記事です。
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